ネット上に、空腹に関して、次のような相談が寄せられました。
「以前から気にかかっていたのですが、二ヶ月に一度の割合で、突然、空腹になることがあります。
会社から家まで耐えられないこともあります。
症状は、手足のガクガクとする震え、大量の冷や汗です。
途中下車して、売店でチョコレートを買い、ベンチで休んで、再び電車に乗るパターンです。
これは、何かの病気でしょうか?」
この症状は、反応性低血糖である疑いがあるようです。
これは、血糖値が正常値よりも異常に低くなる状態です。
血糖値が低いと多くの器官の機能が妨げられます。
脳は糖を主なエネルギー源とするため、低血糖に特に敏感に反応するのです。
その為に、このような状況に陥ったと考えられます。
【原因】
低血糖のほとんどは、糖尿病の人が血糖値を下げるために使用するインスリンや他の薬が原因で起こります。
低血糖は糖尿病でない人にはめったに起こりません。
しかし、次のような原因の為に起こることもあるようです。
◆空腹
空腹時低血糖では、食事なしで時間がたつと適度な血糖値を維持できなくなります。
糖消費を制御する酵素系に異常がある乳児や小児を除き、健康な人なら長時間の空腹や長時間の激しい運動を行っても、絶食後でさえ低血糖を起こすことは基本ありませんが、時としてそのようなことが起こります。
空腹による低血糖を起こすいくつかの病気や条件があります。
・何も食べずに大量のアルコールを摂取
⇒アルコールが肝臓に蓄えられている糖の放出を妨げます。
・ウイルス性肝炎、肝硬変、あるいは肝臓癌(かんぞうがん)などの肝臓疾患をもつ人
⇒肝臓に糖を十分に蓄えられません。
◆食事への反応
食事への反応として、通常、炭水化物の摂取による反応として低血糖が起きます。
これは体が食べものに対して過剰に反応して、必要以上のインスリンがつくられるためです。
・胃の部分切除など特定の胃の手術後
⇒糖が非常に速く吸収されてインスリンをつくらせる刺激が過剰になります。
・糖類(果糖やガラクトース)やアミノ酸(ロイシン)を消化するとき
・アルコールと糖を組み合わせた飲みもの(たとえばジントニック)を飲んだとき
◆その他の原因
・絶食や激しい運動が発症のきっかけや悪化の原因になっている場合があります。
・膵臓の腫瘍
⇒稀にインスリンを大量に産生して低血糖を引き起こします。
・下垂体や副腎のホルモン産生量が低下する病気(中でも重要なのがアジソン病)
・腎不全や心不全、癌、ショック症状といった重篤な病気、特に糖尿病を治療している人
【対処法】
@キャンデー、ブドウ糖錠剤、果汁のような甘い飲みもの等、糖分が多いものを摂取する
A消費した糖分を補うのに、長時間、炭水化物を供給できる食べもの(パンやクラッカーなど)を摂取する
B低血糖が重症で長びいて、口から糖分を摂取できない場合には、医師は脳の損傷を防ぐために早急にブドウ糖を静脈注射します。
C糖尿病でなくても低血糖になりやすい人は、食事を通常の3食でとるよりも、少量の食事を何回もとる
低血糖を起こしやすい人は、医療関係者に自分の状態を知らせるために、医療識別のブレスレットやタグを持ち歩くか身につけるべきです。